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移行の3つの構成と比較
移行の3つの構成と比較
独自のシステムを持つ会社が、Cloudflareを取り入れるときの3つの構成。費用・手間・守りの強さを比べます。
予約システムや会員サイトなど、独自のシステムをAWSなどのサーバーで動かしている会社が、Cloudflareを取り入れるときの構成は大きく3つです。今のシステムの状態と、かけられる費用・期間で選びます。
パターンACloudflareのみ
CDN・SSL・ボット対策
(Proプラン)
※作り直しが必要
すべてCloudflareで完結。AWSなどのサーバーは使わない
サーバーやOS(Linux)を自分で持たない構成です。ただし今の予約システムや会員サイトは、そのままでは載せられず、Workers向けに作り直す必要があります。
月額の目安:約1.5〜3万円(別途、作り直しの開発費)
パターンB両立(Cloudflare+AWS)
Proプラン(CloudFront不要に)
キャッシュにある分はCloudflareがすぐ返す。キャッシュにない分やログイン後の画面だけがAWSに届く
今のAWSの構成はそのままに、手前にCloudflareを置く構成です。CDNはCloudflareが担うため、AWSのCloudFrontは不要になります。
月額の目安:約12〜14万円(1年契約で約9〜11万円)
パターンC最適構成(処理はCloudflare・データはAWS)
Workersで処理(HyperdriveでDBに接続)
処理はCloudflareで動かし、データと個人情報はAWS東京に残す
AWSへはHyperdriveとTunnelで非公開のままつなぐため、AWSに外からの入口がなくなります。
月額の目安:Bより下がる見込み(EC2・ALBが不要に。別途、作り直しの開発費)
Hyperdrive=WorkersからAWSのデータベースへ速くつなぐ仕組み/Tunnel=専用の通り道で外からの受け口を閉じる仕組み/EmDash=Cloudflareが2026年4月に公開したCMS(サイト更新の仕組み)。
比べるパターンの比較
試算例:通信量 月4TB、AWS東京で動いているシステムの場合(1ドル150円。両立はキャッシュ命中率60〜80%、Cloudflare Pro×3サイト〔LPは無料プラン〕。Cloudflareのみは開発費・メール送信サービスなどを含みません)。
| 参考:AWSのみ | A:Cloudflareのみ | B:両立(第1段階) | |
|---|---|---|---|
| 月額の目安 | 約17万円(1年契約 約13万円) | 約1.5〜3万円+開発費 | 約12〜14万円(1年契約 約9〜11万円) |
| 今のアプリ | そのまま | 作り直しが必要 | そのまま |
| 移行の手間 | ― | 大きい(数か月単位) | 小さい(DNS切替が中心) |
| データの保管場所 | 東京リージョンを指定できる | 日本を指定する仕組みなし | 東京リージョンのまま |
| サーバー・OSの管理 | 自社でLinuxを更新 | 不要 | 自社でLinuxを更新 |
| データベース | MySQL/PostgreSQL | D1(SQLite系・1つ10GBまで) | MySQL/PostgreSQL |
| 通信量が増えたら | CDN料金が比例して増加 | 通信料は無料 | キャッシュ外の分だけ転送料 |
| 攻撃への強さ | AWS WAF・Shield | Cloudflareの防御 | Cloudflare+AWSの二重 |
B(第1段階)とC(最適構成)
| B:両立(第1段階) | C:最適構成(めざす形) | |
|---|---|---|
| 月額の目安 | 約12〜14万円(1年契約 約9〜11万円) | Bより下がる見込み+開発費 |
| 今のアプリ | そのまま | Workersで作り直す |
| 移行の手間 | 小さい(DNS切替が中心) | 大きい(数か月単位) |
| データの保管場所 | 東京リージョンのまま | 東京リージョンのまま |
| サーバー・OSの管理 | 自社でLinuxを更新 | 不要(EC2をなくす) |
| データベース | MySQL/PostgreSQL | 今のRDSをHyperdriveで接続 |
| PHPの弱点 | PHPの更新が必要 | 対象外(PHPを使わない) |
| 攻撃への強さ | Cloudflare+AWSの二重 | 二重+AWSに外からの入口なし |
Cの月額は、BからEC2・ALBの費用が減り、Workersの有料プラン(月5ドル〜)が加わる見込みです。金額は実際のAWSの請求明細から算出します。Hyperdriveは無料・有料プランとも利用できます。
メリットとデメリットAとBを比べると
A:Cloudflareのみ
メリット
- 月額が最も安い(約1.5〜3万円)
- 通信料が無料:アクセスが増えても跳ね上がりにくい
- サーバー・OSの管理が不要:Linuxの更新を任せられる
- アクセス集中に強い:台数の調整がいらない
- 1社で完結:管理画面も請求も1つ
デメリット
- 今のアプリは作り直し:費用と期間が大きい
- データベースに制約:D1は1つ10GBまで・SQLite系
- 日本国内の保管を指定できない:医療・個人情報は要確認
- 他社へ移りにくい:独自の作り方になる
- 1社集中のリスク:障害時は全サービスが止まる
B:両立(第1段階)
メリット
- 今のアプリをそのまま使える:DNS切替が中心で短期間
- データは東京リージョンのまま:保管場所を変えなくてよい
- 二重の守り:AWSに届く前に攻撃を止める
- AWSのみより安い:約17万円 → 約12〜14万円/月
- サーバーの負荷が減る:台数を抑えられる
デメリット
- Cloudflareのみより高い:サーバー・DBの固定費が残る
- 2社の管理が必要:設定・請求・窓口が2つ
- Linuxの更新は引き続き自社:OSの弱点への対応が必要
- キャッシュ外は転送料:約1〜3万円/月
- キャッシュの設定に注意:誤ると予約情報が他人に表示される
Bで守りを固め、Cへ進む
- まずは両立(B)Cloudflareを手前に置き、TunnelでAWSの受け口を閉じる
- PHPとLinuxを最新にPHP2Shell対策を最優先。OSの更新を定例化
- 最適構成(C)へ予約・マッチングはWorkers、サイトはEmDashへ。データはAWS東京のまま
金額は2026年10月時点の公開情報にもとづく概数です。実際の構成と費用は、無料の安全診断のあとにお見積りします。
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