COLUMN / AI・DX
Claudeとfreeeの連携手順|月次レポートを自動で作る設定方法
この記事の要点
- Claudeとfreeeは、freeeが公開しているMCPサーバーをClaudeの「カスタムコネクタ」として追加すると連携でき、会計データを読み取って月次レポートを作れます。
- 月次レポートの形(見る数字・比べる相手・届け先)を先に決め、指示文に書いておくと、毎回同じ品質で作れます。
- freeeのコネクタは書き込みもできるため、レポート用途では「読むだけ」というルールを指示文に入れておくことが大切です。
月初に会計ソフトから数字を書き出し、表計算ソフトで整えて、前月や前年と比べてコメントを書く。経理や管理部門の担当者にとって、毎月の月次レポートは時間のかかる作業です。この記事では、会計ソフトのfreeeとClaudeをつなぎ、月次レポートを自動で作るまでの設定手順を、そのまま使える指示文の例とあわせて紹介します。
Claudeとfreeeの連携とは?できること
Claudeとfreeeの連携とは、freeeが公開しているMCPサーバーをClaudeにコネクタとして追加し、Claudeがfreeeのデータを読み取れるようにすることです。MCP(モデル・コンテキスト・プロトコル)とは、AIと外部のツールをつなぐための共通の仕組みです。
freeeは、会計・人事労務・請求書などのAPIに対応したMCPサーバー「freee-mcp」を公開しています(freee-mcp(GitHub))。Claude側では、リモートMCPサーバーのURLを登録する「カスタムコネクタ」の機能を使います(公式ヘルプ:リモートMCPを使ったカスタムコネクタの始め方)。つなぐと、試算表や取引のデータをもとに、前月比・前年比の表と変動のコメントを作らせることができます。
準備するもの
必要なのは、カスタムコネクタが使えるClaudeのプラン、freeeのアカウント、そして「どんな月次レポートにするか」の見本です。
| 準備するもの | 内容 |
|---|---|
| Claudeのプラン | カスタムコネクタが使えるPro・Max・Team・Enterpriseのいずれか。定期実行にはスケジュールタスクを使う |
| 使うコネクタ | freeeのカスタムコネクタ、届け先のSlackやGoogleドライブ |
| データ | freeeに登録済みの会計データ(前年分もあると比較できる) |
| レポートの見本 | 見る数字、比べる相手、コメントの書き方を決めた1枚 |
| 担当者 | コネクタを設定する担当者と、レポートを確認する経理の責任者 |
設定の手順
設定は「コネクタを追加する」「チャットで試す」「定期実行にする」の順に進めます。freee側の接続先URLや最新の手順は、freeeの公開情報で確認してください。
- freee-mcpの公開ページで、Claudeに登録するリモートMCPサーバーのURLを確認します。
- Claudeの「カスタマイズ」→「コネクタ」を開き、「追加」からカスタムのコネクタを選び、名前(例:freee)とURLを入力します。Team・Enterpriseプランでは、先にオーナーが組織として追加し、各利用者が「接続」します(公式ヘルプ:コネクタを使用してClaudeの機能を拡張する)。
- 表示されるfreeeのログイン画面で認証し、許可する内容を確認してから承認します。
- チャットで「自社の事業所一覧を表示して」など読み取りだけの質問をし、つながっていることを確認します。
- 下の指示文で前月分のレポートを作らせ、freeeの画面の数字と照合します。
- 照合でずれがなければ、Claude Coworkのスケジュールの画面で新しいタスクを作り、指示文と頻度を登録します(公式ヘルプ:定期タスクのスケジュール)。
- 初回の自動実行の結果を確認し、届け先と書式を整えます。
下の図は、月次レポートの見本の一例です。最初にこのような形を決めておくと、Claudeの出力が毎回そろいます。
そのまま使える指示文の例
次の指示文は、自社の科目名や届け先に置き換えて使えます。【守るルール】に「freeeには書き込まない」を入れているのがポイントです。
【目的】 freeeの会計データを読み取り、自社の前月分の月次レポートを作ってください。 【手順】 1. freeeのコネクタで、自社の事業所の前月、前々月、前年同月の試算表(損益計算書)を取得する。 2. 売上高・売上総利益・販売費及び一般管理費・営業利益について、当月・前月比・前年同月比の表を作る。 3. 前月比で変動が大きい勘定科目を上から5つ挙げる。 4. 変動の理由の候補と、経理担当者が確認すべき点を書く。 【守るルール】 ・freeeには何も書き込まない。取引の登録・更新・削除は行わない。 ・数字は取得したデータだけを使い、推測で埋めない。 ・理由は「候補」として書き、断定しない。 ・データが取得できないときは、レポートを作らずにその理由だけを報告する。 ・取引先名や個人名はレポートに書かない。 【報告】 表と要点3行を、自社のSlackの経理向けチャンネルに投稿する。全文は自社の共有フォルダに保存する。
うまく動かすコツと注意点
会計データは影響の大きい情報です。便利さよりも、書き込みを防ぐことと、数字を確かめる手順を優先します。
- freeeのコネクタには読み取りだけでなく、登録・更新・削除の操作もあります。レポート用途では、指示文で「書き込まない」と明記します。
- スケジュールタスクには承認の設定があります。慣れるまでは、操作の前に確認を求める設定で運用すると安心です。
- 月の締めが終わる前の数字は変わります。レポートに「何日時点の数字か」を必ず書かせます。
- カスタムコネクタは信頼できる提供元のものだけを使い、認証時に許可する内容を確認するよう公式ヘルプでも案内されています。
- 初回から数回は、freeeの画面の数字と照合してから共有します。
管理会計全体の考え方は管理会計の自動化の進め方、定型レポートの自動化はデータ集計・レポート作成の自動化、情報の扱いは生成AIの情報漏えい対策も参考になります。
導入チェックリスト
- □ カスタムコネクタが使えるプランか確認した
- □ freeeの公開情報で接続先と手順を確認した
- □ 月次レポートの見本を1枚作った
- □ 指示文に「freeeには書き込まない」を入れた
- □ 初回のレポートをfreeeの画面と照合した
- □ 届け先と確認する責任者を決めた
株式会社木立の実践
株式会社木立では、会計ソフト(freee 等)と連携した管理会計レポートの自動化に取り組んでいます。また、Claudeのスケジュールタスクで、会計ソフト・宿泊の予約管理・広告・問い合わせなどのデータを集めた経営ダッシュボードを毎朝更新し、役員向けにSlackで知らせています。会計の数字を毎月手でまとめる作業を減らし、確認と判断に時間を使えるようにするのが狙いです。株式会社木立のAIコンサルティングは、ヒアリング1回でその直後から始められ、決まったマニュアルを使わず、進め方・使うAI・成果物をすべてお客様ごとにオリジナルで設計します。
よくある質問
Claudeとfreeeをつなぐにはどのプランが必要ですか?
カスタムコネクタは、公式ヘルプでPro・Max・Team・Enterpriseの各プランで使えると案内されています。Team・Enterpriseでは、オーナーが先に組織として追加します。
Claudeがfreeeのデータを書き換える心配はありませんか?
freeeのコネクタには書き込みの操作もあるため、指示文に「書き込まない」と明記し、慣れるまでは操作の前に確認を求める設定で運用することをおすすめします。
月次レポートは何を載せればよいですか?
まずは売上・粗利・販管費・営業利益の前月比と前年同月比、大きく動いた科目、確認が必要な点の3つから始め、使いながら足していくのがおすすめです。
freee以外の会計ソフトでも同じことができますか?
会計ソフト側がMCPサーバーやコネクタを提供していれば、同じ考え方でつなげます。提供がない場合は、書き出したデータを共有フォルダ経由で読ませる方法があります。
まとめ
- Claudeとfreeeは、freeeが公開するMCPサーバーをカスタムコネクタとして追加すると連携できます。
- 月次レポートの見本を先に決め、指示文に書くと毎回同じ形で作れます。
- 「書き込まない」「照合してから共有する」の2つをルールにすると安心して運用できます。
会計データとAIをつなぐ仕組みづくりは、AIコンサルティングでお手伝いしています。ご相談はお問い合わせからどうぞ。