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コホート分析のやり方|Claudeで問い合わせ月別の成約率を追う手順
この記事の要点
- コホート分析は、問い合わせ月ごとに顧客をまとめ、「問い合わせから何か月で成約したか」を表に並べて比べるやり方です。
- 月ごとの成約率をそのまま比べると、直近月はまだ検討中の顧客が多いため低く見える「時間差の盲点」が生まれます。
- Claudeに問い合わせ一覧と成約一覧を渡し、結合のキーと経過月の数え方を指定すれば、コホート表を毎月自動で作れます。
「先月の成約率が下がった」と報告を受けて広告や営業のやり方を変えたものの、数か月後に振り返ると実は下がっていなかった。問い合わせから成約までに時間がかかる商品やサービスでは、こうした読み違いが起こりやすくなります。この記事では、時間差による盲点を防ぐコホート分析の考え方と、Claudeでコホート表を作る手順を説明します。
コホート分析とは?できること
コホート分析とは、同じ時期に始まった顧客の集まり(コホート)ごとに、その後の変化を追いかける分析です。問い合わせと成約であれば、「4月に問い合わせた顧客のうち、1か月以内・2か月以内・3か月以内に何割が成約したか」を月ごとに並べます。
この並べ方にすると、「問い合わせから同じ期間がたった時点」どうしで比べられるため、直近月だけが不利に見えることがなくなります。Claudeは、問い合わせ一覧と成約一覧を顧客IDでつなぎ、経過月数を数え、表としてまとめるところまでを任せられます。アップロードしたCSVの処理やExcelファイルでの出力にも対応しています(公式ヘルプ:ファイルの作成と編集)。
たとえば図1で、7月の「これまでの成約率」だけを見ると4月より大きく低く見えます。しかし「1か月以内」の列で比べると差はほとんどありません。これが時間差の盲点です。
準備するもの
コホート分析に必要なのは、「いつ問い合わせたか」と「いつ成約したか」が同じ顧客IDでつながるデータです。この2つがつながれば、分析自体はClaudeに任せられます。
| 準備するもの | 内容 |
|---|---|
| Claudeのプラン | 毎月自動で作る場合は、スケジュールタスクが使える有料プラン(Pro・Max・Team・Enterprise) |
| 問い合わせ一覧 | 顧客ID、問い合わせ日、経路(任意)の列があるもの |
| 成約一覧 | 顧客ID、成約日の列があるもの。社内の顧客管理のデータなど |
| コネクタ | データの置き場所に合わせたGoogleドライブなど、結果を共有する場合はSlack |
| 分析の定義 | 「成約」の定義、経過月の数え方、追いかける最大の月数 |
設定の手順
手順の中心は「定義を決める」ことです。経過月の数え方が毎回変わると、表どうしを比べられなくなるためです。
- 「成約」を何で判定するか(契約日、入金日など)を1つに決めます。
- 経過月の数え方を決めます。「問い合わせ日から30日ごと」か「暦の月ごと」のどちらかにそろえます。
- 問い合わせ一覧と成約一覧をCSVで書き出し、両方に同じ顧客IDが入っているかを確かめます。
- Claudeを開き、2つのCSVをアップロードして、下の指示文でコホート表を作らせます。
- できた表のうち1つの月を選び、元データから手で数えた件数と合うかを確かめます。
- 問題がなければ、Claude Coworkの「Scheduled」から「New task」を選び、頻度を毎月に近い設定(毎週など)にして登録します(公式ヘルプ:定期タスク)。
- 定期実行の結果は最初の数回、前回の表と並べて確認し、過去の数字が不自然に変わっていないかを見ます。
そのまま使える指示文の例
指示文では、成約の定義と経過月の数え方を明記し、「まだ経過していないセルは空欄にする」と書くのがポイントです。
【目的】 自社の問い合わせ一覧と成約一覧から、問い合わせ月別のコホート表を作り、成約率の変化を正しく把握する。 【手順】 1. 2つのデータを顧客IDでつなぐ。 2. 問い合わせ日の年月で顧客をグループに分ける。 3. 問い合わせ日から成約日までの日数を数え、30日ごとに「1か月以内」「2か月以内」…「6か月以内」の累計成約率を計算する。 4. 行を問い合わせ月、列を経過期間にした表をExcelファイルにまとめ、各行に問い合わせ件数も載せる。 5. 同じ列どうしで比べて、目立つ変化を文章でまとめる。 【守るルール】 ・成約は契約日で判定する。 ・まだその期間が経過していないセルは空欄にし、0%と書かない。 ・問い合わせ件数が少ない月(自社で決めた件数未満)は、表に「件数少」と注記する。 ・顧客IDでつながらない成約は集計に含めず、件数を報告する。 ・原因を断定せず、「可能性」として書く。 【報告】 ・自社の分析共有用チャンネルに、気づきを3点以内で投稿し、Excelファイルの場所を添える。 ・つながらなかったデータの件数を最後に書く。
うまく動かすコツと注意点
うまく使うコツは、「同じ列(同じ経過期間)どうしでしか比べない」というルールを社内で共有することです。表があっても、横に読んで月を比べてしまうと同じ読み違いが起きます。
- 問い合わせ件数が少ない月は、成約が1件増えるだけで率が大きく動きます。件数を並べて表示します。
- 後から成約日が修正されると、過去のセルも変わります。前回の表と比べて変わったセルを報告させると安心です。
- 経路別にも分けたい場合は、まず全体の表を安定させてから追加します。最初から細かく分けると件数が足りなくなります。
- 成約率を指標として使う前に、何をもって成果とするかを決めておくことが大切です。考え方は導入前に決める指標と計算の考え方も参考になります。
導入チェックリスト
- □ 「成約」の判定に使う日付を決めた
- □ 経過月の数え方を決めた
- □ 問い合わせと成約が同じ顧客IDでつながることを確かめた
- □ 経過前のセルを空欄にする指示を入れた
- □ 1か月分を手で数えて結果と照らし合わせた
- □ 「同じ列どうしで比べる」ルールを社内で共有した
株式会社木立の実践
株式会社木立では、Claudeのスケジュールタスクで経営ダッシュボードを毎朝更新しています。会計ソフト・宿泊の予約管理・広告・問い合わせ・社内の顧客管理などのデータを一画面にまとめると、問い合わせとその後の結果をつなげて見ることができます。その際には、問い合わせから結果が出るまでの時間差を意識して数字を読むことが大切です。ダッシュボードの考え方は数字を毎日見られるAIダッシュボードの作り方で紹介しています。株式会社木立のAIコンサルティングは、ヒアリング1回でその直後から始められ、決まったマニュアルを使わず、進め方・使うAI・成果物をすべてお客様ごとにオリジナルで設計します。
よくある質問
コホート分析はどのくらいのデータ量から意味がありますか?
月ごとの問い合わせ件数が少ないと、成約率が大きく揺れます。件数が少ない場合は、月ではなく四半期ごとにまとめると傾向を読みやすくなります。
顧客IDがない場合はどうすればよいですか?
メールアドレスや電話番号など、両方のデータに共通する項目でつなぐ方法があります。ただし個人情報にあたるため、社内ルールで扱いを決めてから使います。今後のために顧客IDを共通化しておくと、分析がずっと楽になります。
単純な月別の成約率とどちらを見ればよいですか?
商品やサービスの改善効果を判断するときはコホート表を見ます。月別の成約件数は売上の見通しに役立ちます。目的によって使い分けるのがおすすめです。
広告の効果測定にも使えますか?
使えます。問い合わせ一覧に経路の列があれば、経路ごとにコホート表を分けて、成約までの早さや最終的な成約率の違いを比べられます。
まとめ
- コホート分析は、問い合わせ月ごとに同じ経過期間で成約率を比べる方法です。
- 直近月の成約率が低く見える時間差の盲点を防げます。
- 成約の定義と経過月の数え方を決めれば、Claudeで毎月自動作成できます。
自社のデータでコホート分析を始めたい方は、株式会社木立のAIコンサルティングをご覧のうえ、お気軽にお問い合わせください。