COLUMN / AI・DX
Claudeの法人プランの選び方|TeamとEnterpriseの違いと判断の軸
この記事の要点
- Claudeの法人プランは、使う人数と必要な管理・統制の機能で選び、少人数で一括管理したいならTeam、監査ログなど高度な統制が必要ならEnterpriseが候補です。
- Teamは2人から150席まで使え、SSO(社内のアカウントでのログイン)や利用上限の設定など、管理者がまとめて管理する機能があります。
- プランを決める前に、使う人・業務・扱うデータを一覧にすると、必要な機能がはっきりします。
「社員にClaudeを使わせたいが、どのプランを選べばよいのか分からない」「個人のプランを各自で契約させてよいのか迷っている」という経営者や管理職の方は少なくありません。この記事では、Claudeの個人向けプランと法人向けプラン(Team・Enterprise)の違いを公式ヘルプで確認できる範囲で整理し、自社に合うプランを決めるための判断の軸と、導入の進め方を説明します。料金は改定されることがあるため、金額は公式サイトで確認してください。
Claudeの法人プランとは?できること
Claudeの法人プランとは、組織で使うことを前提に、管理者による一括管理や統制の機能を備えたTeamとEnterpriseの2つのプランです。公式ヘルプのプランの選び方の案内では、Free・Pro・Maxは個人向けのプランとされ、TeamとEnterpriseは組織や会社向けの「Claude for Work」のプランとして案内されています。
Teamプランでは、次のようなことができます。
- 2人から150席までのメンバーを、管理者がまとめて管理する
- SSO(社内のアカウントでのログイン)、ドメインの取り込み、役割に応じた権限の設定を行う
- 組織全体と個人ごとに、利用額の上限を決める
- Googleドライブ、Gmail、Googleカレンダー、GitHub、Microsoft 365、Slackのコネクタを使う
- プロジェクト、Claude Code、Coworkなどの機能を使う
Enterpriseプランは、Teamの機能に加えて、監査ログ(誰がいつ何をしたかの記録)、SCIM(社内の人事・ID管理と連動した利用者の自動管理)、データ保持期間の設定、Compliance API(利用データを取り出す仕組み)などの統制の機能を備えています。
準備するもの
プランを選ぶ前に準備するものは、使う人と業務の一覧、扱うデータの区分、そして管理を担当する人です。
| 準備するもの | 内容 |
|---|---|
| 使う人の一覧 | 部署・人数・使い方(文章作成、データ分析、定期実行など)。今後1年で増える見込みも書く |
| 扱うデータの区分 | 公開情報・社内情報・機密情報のどれをClaudeで扱うか。扱わない情報も決める |
| 必要な管理機能 | SSO、利用額の上限、監査ログ、利用者の自動管理(SCIM)、データ保持期間の設定など |
| 使うコネクタ | Googleドライブ、Gmail、Googleカレンダー、Slack、Microsoft 365など、つなぎたい社内ツール |
| 管理者(オーナー) | プランの契約、メンバーの追加、機能のオン・オフを担当する人 |
| 社内ルール | 生成AIの使い方の決まりごと。まだない場合はプラン選びと並行して作る |
設定の手順
導入は、使う人と必要な機能を整理してプランを決め、管理者が機能とコネクタを設定してから、少人数で試す順番で進めます。
- 使う人の一覧を作り、業務で複数人が使うかどうかを確認します。1人だけで試す段階なら個人プランでも始められます。
- 扱うデータの区分を決め、機密情報を扱うかどうかを確認します。
- 図2の分岐に沿って、必要な管理機能からTeamかEnterpriseかを判断します。
- 公式ヘルプのTeamとEnterpriseの案内で、選んだプランの最新の内容と対応地域を確認します。
- 管理者(オーナー)を決め、選んだプランを申し込みます。
- 組織の設定の「Capabilities」で、コード実行とファイル作成など、使う機能のオン・オフを決めます。
- コネクタは、オーナーが「Browse connectors」から選んで「Add to your team」で組織に追加し、メンバーが各自で認証します(コネクタの追加方法)。
- 1つの部署の数人で1か月試し、利用状況を見て、座席の種類(標準のStandardと、利用量の多い人向けのPremium)や人数を見直します。
そのまま使える指示文の例
次の指示文は、使う人の一覧をClaudeに渡して、プラン選びの判断材料を整理させるためのものです。
【目的】 自社でClaudeを導入するにあたり、どのプランが合うかを経営会議で判断するための材料を整理してください。 【手順】 1. 添付した「利用予定者の一覧」(部署・人数・使い方・扱うデータの区分)を読み、部署ごとの人数と使い方をまとめてください。 2. 公式ヘルプ(support.claude.com)のプランの案内、Teamプランの案内、Enterpriseプランの案内を確認してください。 3. 自社の条件(人数、機密情報の有無、必要な管理機能)と、各プランの機能を表で照らし合わせてください。 4. 候補のプランと、その理由を3点以内で書いてください。 【守るルール】 ・公式ヘルプで確認できたことだけを書き、確認できない機能は「確認できなかった」と書いてください。 ・料金の金額は書かず、「公式サイトで確認」としてください。 ・一覧に含まれる個人名は報告に書かないでください。 【報告】 ・部署ごとの利用予定のまとめ ・自社の条件とプランの機能の対照表(参照したヘルプのURLつき) ・候補のプランと理由、導入前に決めておくこと
うまく動かすコツと注意点
プラン選びのコツは、今の人数だけでなく、扱うデータと必要な統制から逆算して決めることです。
- まず1つの部署で小さく始め、使い方が定まってから人数を増やすと、座席の種類や人数を決めやすくなります。
- 社員がそれぞれ個人プランを契約する形は、設定や利用状況を会社として把握しにくくなります。業務で複数人が使うなら、法人プランで管理するほうが運用をそろえやすくなります。
- プランを決める前に、生成AIの社内ルールの作り方を参考に、扱ってよい情報と扱わない情報を決めておきます。
- 機密情報の扱いは、プランの機能だけでなく社内の運用で守る部分もあります。生成AIの情報漏えい対策もあわせて確認すると安心です。
- プランの内容や対応地域は変わることがあります。申し込み前に公式ヘルプで最新の情報を確認します。
導入チェックリスト
- □ 使う人の一覧(部署・人数・使い方)を作った
- □ Claudeで扱うデータと扱わないデータを決めた
- □ 必要な管理機能(SSO、利用上限、監査ログなど)を確認した
- □ 公式ヘルプで選んだプランの最新の内容を確認した
- □ 管理者(オーナー)を決めた
- □ 使う機能とコネクタのオン・オフを決めた
- □ 1か月後に人数と座席の種類を見直す日を決めた
株式会社木立の実践
株式会社木立では、自社の業務で主にClaudeを使い、スケジュールタスクでコラム記事の補充と予約投稿、Webサイトのアクセスの日次レポート、経営ダッシュボードの毎朝の更新と役員向けのSlack通知、朝のブリーフィング、求人情報の定期更新などを自動で動かしています。こうした仕組みはコネクタや定期実行の機能を使うため、プランを選ぶ段階で「何を自動化したいか」を決めておくことが、後の手戻りを減らします。AIコンサルティングでは、Claude・OpenAI・Gemini・Azure AI・AWS Bedrockなどから課題に合わせて選び、戦略立案から開発・運用・社内定着までを一社で担当しています。株式会社木立のAIコンサルティングは、ヒアリング1回でその直後から始められ、決まったマニュアルを使わず、進め方・使うAI・成果物をすべてお客様ごとにオリジナルで設計します。
よくある質問
少人数の会社でもTeamプランは使えますか?
使えます。公式ヘルプでは、Teamプランは2人から利用でき、150席まで対応していると案内されています。それより多い場合はEnterpriseプランが案内されています。
TeamとEnterpriseの大きな違いは何ですか?
Enterpriseは、Teamの機能に加えて、監査ログ、SCIMによる利用者の自動管理、データ保持期間の設定、Compliance APIなどの統制の機能を備えています。監査や社内のID管理との連動が必要かどうかが判断の分かれ目です。
社員に個人のProプランを使わせるのではだめですか?
試しに使う段階では選択肢になります。ただし公式ヘルプでは個人プランは個人向けとされており、管理者による一括管理やSSOはTeam以上の機能です。業務で複数人が使うなら、法人プランで管理するほうが設定と利用状況をそろえやすくなります。
スケジュールタスクはどのプランで使えますか?
公式ヘルプでは、スケジュールタスクはPro・Max・Team・Enterpriseのすべての有料プランに含まれると案内されています。TeamとEnterpriseでは、Coworkの利用を管理者が切り替えます。
まとめ
- Claudeの法人プランは、使う人数と必要な管理・統制の機能で選びます。
- 少人数で管理者がまとめて管理したいならTeam、監査ログや利用者の自動管理が必要ならEnterpriseが候補です。
- 使う人・業務・扱うデータを一覧にし、小さく試してから人数と座席の種類を見直します。
自社に合うClaudeの導入の進め方を相談したい方は、AIコンサルティングのページをご覧いただくか、お問い合わせからお気軽にご相談ください。