COLUMN / AI・DX
商談管理の自動化をClaudeで|止まった商談を毎週見つける仕組み
この記事の要点
- 商談管理は、Claudeのスケジュールタスクに「商談の記録を読み、更新が止まった商談を見つけて要約する」指示を登録し、毎週月曜の朝に動かすと自動化できます。
- 経営者が決めるのは「止まった」の基準、見る段階、知らせる相手の3つだけです。商談の評価や顧客への連絡は人が行います。
- 小さく始めるには、1つの記録表と1つの週次報告に絞り、2〜3週間の結果を見て基準を直します。
商談の状況は、営業担当者の記憶や、更新が追いついていない表に頼りがちです。経営者が週の初めに「どの商談が止まっているのか」を知りたくても、担当者ごとに報告を集めるだけで時間がかかります。この記事では、Claudeのスケジュールタスク(決まった時刻に自動で動く機能)を使い、商談の記録を毎週読み取って、更新が止まった商談だけを要約して届ける仕組みの作り方を解説します。
商談管理の自動化とは?できること
商談管理の自動化とは、商談の記録を定期的に読み取り、段階ごとの集計と、更新が止まった商談の抽出をClaudeに任せる仕組みです。記録そのものを書き換えるのではなく、「読んで、まとめて、知らせる」ところまでを自動にするのが基本です。
できることは主に3つです。段階ごとの商談数と金額の見込みの集計、最終更新日から見た止まった商談の抽出、次の予定が入っていない商談の洗い出しです。顧客への連絡や商談の良し悪しの評価は、人が行います。スケジュールタスクの基本はClaudeのスケジュールタスクとはで、毎朝の数字の通知は経営指標のSlack通知の自動化で解説しています。
準備するもの
準備するものは、Claudeの有料プラン、商談の記録、判断の基準、結果を受け取る場所の4つです。
準備するもの | 内容 |
|---|---|
Claudeのプラン | 公式ヘルプでは、スケジュールタスクはPro、Max、Team、Enterpriseで使えるとされています。 |
商談の記録 | 商談名・担当者・段階・金額の見込み・最終更新日・次の予定を列にそろえた表。スプレッドシートやCSVでも始められます。 |
判断の基準 | 「最終更新から何日で止まったとみなすか」「どの段階を見るか」を文章にしたもの。 |
受け取る場所 | 報告を読む場所(チャット、メール、Slackなど)と、読む人の決定。 |
担当者 | 結果を毎週確認し、基準や指示文を直す人を1人決めておきます。 |
設定の手順
設定の手順は、記録を整える、基準を決める、タスクを登録する、試して直すの4段階です。登録の画面操作は、Anthropicの公式ヘルプSchedule recurring tasks in Claude Coworkで確認できます。
- 商談の記録を1つの表にまとめ、列の名前を固定します。担当者ごとに表が分かれている場合は、先に1つにそろえます。
- 「止まった」の基準を決めます。例として「最終更新から14日以上たっている」「次の予定が空欄」のどちらかに当てはまる商談、と文章にします。
- Claudeの左サイドバーで「Scheduled」を開きます。
- 右上の「New task」をクリックし、「Set up manually」を選びます。質問に答えながら作りたい場合は「Create with Claude」を選びます。
- 「Task name」に「商談の週次点検」などの名前を入れ、「Prompt」の欄に、次の章の指示文を貼り付けます。
- 「Approval mode」を選びます。最初は、作業の途中で確認を求める設定がある場合にそれを選ぶと安心です。
- 「Frequency」で週1回(weekly)を選び、月曜の朝に動くようにして「Save」をクリックします。
- 保存後、「Scheduled」の一覧から手動で1回実行し、出力された報告を担当者が記録と照らし合わせます。
そのまま使える指示文の例
指示文は、【目的】【手順】【守るルール】【報告】の4つの欄に分けて書くと、後から直す場所が分かりやすくなります。社名やIDなどは入れず、「自社の」と一般化して使ってください。
【目的】
自社の商談の記録を読み取り、更新が止まっている商談を見つけて、経営者が週の初めに判断できる形で報告する。
【手順】
1. 自社の商談の記録(指定した表)を読み取る。
2. 段階ごとに、商談の件数と金額の見込みを集計する。
3. 「最終更新から14日以上」または「次の予定が空欄」の商談を、止まっている商談として抽出する。
4. 止まっている商談を、金額の見込みが大きい順に並べる。
【守るルール】
- 記録は読み取るだけにして、書き換えない。
- 記録にない情報を推測で補わない。読み取れない項目は「記録なし」と書く。
- 顧客への連絡や、商談の評価・見込みの判断はしない。
- 表が読み込めない場合は、集計を行わず、その旨だけを報告する。
【報告】
先頭に「今週の要点」を3行以内で書く。続けて、段階別の集計表と、止まっている商談の一覧(商談名・担当・段階・最終更新日・次の予定)を示す。最後に「経営者が判断すること」を最大3つ挙げる。うまく動かすコツと注意点うまく動かすコツは、基準を数字ではなく文章で固定し、結果を最初の2〜3週間は人が必ず照らし合わせることです。
- 「止まった」の基準は商談の段階によって変わるため、最初は1つに絞り、慣れてから段階別に分けます。
- 記録の更新が遅れていると、実際には動いている商談も止まって見えます。報告は記録の鮮度の確認としても使えます。
- 報告の最後に「判断すること」を最大3つにすると、読む側の負担が増えません。
- 顧客名や金額を含む記録を渡すため、渡してよいデータの線引きはClaudeで機密情報を扱う線引きの記事を参考に、先に決めておきます。
- 報告の数字は、記録の集計であり、受注の保証ではありません。見込みの判断は営業責任者が行います。
導入チェックリスト
- □ 商談の記録が1つの表にそろい、列の名前が固定されている
- □ 「止まった」の基準が文章で決まっている
- □ 報告を読む人と、基準を直す担当者が決まっている
- □ 指示文に「記録を書き換えない」と書いた
- □ 手動で1回実行し、記録と照合した
- □ 渡してよいデータの範囲を確認した
株式会社木立の実践
株式会社木立では、Claudeのスケジュールタスクで、コラム記事の補充と予約投稿、公開後の社内Slackへの共有、Webサイトとランディングページのアクセスの日次レポートのSlack投稿、経営ダッシュボードの毎朝の更新と役員向けのSlack通知、朝のブリーフィング、求人情報の定期更新を、毎日(一部は毎月)自動で動かしています。商談の週次点検も、これらと同じく「指示文・守るルール・報告の形」を決めて任せる考え方で組めます。株式会社木立のAIコンサルティングは、ヒアリング1回でその直後から始められ、決まったマニュアルを使わず、進め方・使うAI・成果物をすべてお客様ごとにオリジナルで設計します。
よくある質問
商談管理の自動化にCRMは必要ですか?
必須ではありません。段階・金額・最終更新日などを列にそろえた表があれば始められます。CRMを使っている場合は、まず表として書き出して渡す方法で試し、直接つなぐ方法は後から検討します。
Claudeが商談の記録を書き換えることはありますか?
指示文で「読み取るだけで、記録は書き換えない」と決めておけば、報告に絞れます。接続するアカウントの権限を読み取り中心にしておく方法も安全です。
パソコンを閉じていても動きますか?
公式ヘルプでは、スケジュールタスクはリモートで動くため、パソコンがスリープ中でもアプリを閉じていても実行できるとされています。ただし、手元のファイルやアプリが必要なタスクは手元でのみ実行されます。
どのくらいの頻度で動かすのがよいですか?
商談の動きに合わせて、週1回から始めるのが扱いやすい方法です。公式ヘルプでは頻度として毎時、毎日、毎週、平日、手動が選べます。慣れてから変更できます。
まとめ
- 商談管理の自動化は、記録を「読んで、まとめて、知らせる」ところまでをClaudeのスケジュールタスクに任せる仕組みです。
- 経営者が決めるのは、止まった商談の基準、見る段階、知らせる相手の3つです。
- 最初は1つの表と週1回の報告に絞り、結果を人が照合しながら基準を直します。
自社の業務に合わせた自動化の設計は、AIコンサルティングで承っています。まずはお問い合わせからご相談ください。